「新型コロナウィルス感染症で世界中でお亡くなりになった方々への供養」世界遺産・薬師寺 東京別院にて特別法要開催

23/9/4

 2019年の年末から世界的に猛威をふるった新型コロナウイルス感染症も、昨今ようやく沈静化しつつあり、人々は以前と同様の日常を取り戻しています。そこで、一般社団法人 供養の日普及推進協会では、去る 2023年6月21日(水)、法相宗 大本山薬師寺 東京別院(東京都品川区)にて、いま改めて『新型コロナウィルス感染症で世界中でお亡くなりになった方々への供養  ~コロナ禍で被害に見舞われた方々の供養と感染症対策に取り組む人々への感謝と安全・健康の祈願~』というテーマで特別法要を開催しました。今回は、当日の様子をいくつかの場面をピックアップしながらレポートいたします。

〚開催概要〛
■日 時
2023年6月21日(水)
■会 場
法相宗大本山 薬師寺東京別院 (東京都品川区東五反田5-15-17)
■主 催
一般社団法人供養の日普及推進協会
■特別協力
法相宗大本山薬師寺
■参列者
一般社団法人供養の日普及推進協会 会員
■式次第
開会の挨拶(供養の日普及推進協会 顧問 衆議院議員 馬淵澄夫氏)
特別法要
講話(薬師寺 執事長 大谷徹奘様)
特別講座(供養の日普及推進協会 顧問 デューク更家氏)
閉会の挨拶(供養の日普及推進協会 最高顧問 八木原保氏)

※この法要の模様は、8月25日よりYou Tubeにて配信公開されています。

配信URL https://www.youtube.com/watch?v=SjjHRelP7U4

犠牲者への供養、対策に取り組む方々への感謝を込めて

犠牲者への供養、対策に取り組む方々への感謝を込めて

 令和2年、全世界がパンデミックで混乱している中、一般社団法人供養の日普及推進協会では、9月4日の供養の日に併せ、新型コロナウイルス感染症供養と終息を祈願し、奈良法相宗大本山 薬師寺にて記念法要を開催しました。あれから3年。厚生労働省の情報によれば、国内で約7万4000人、全世界では691万人以上の尊い命が、新型コロナウイルス感染症により奪われました。そうした状況も、各国における感染症対策やワクチン接種等の努力が実り、国内では令和5年5月8日より感染法上の分類が5類へと引き下げられました。今回の法要は、そのように世の中が徐々に日常を取り戻しつつある中で開催されました。
当日は、一般社団法人供養の日普及推進協会の多くの会員が参列。会場の全員が輪袈裟を着用して着席する中、まず主催者を代表して、協会理事がご挨拶。「コロナ禍からの収束への兆しが見え、社会活動が活発になる中、この機会に改めて世界中の新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々への供養、その対策に取り組んだ方々への感謝、並びに安全と健康を改めて祈願することを目的に、特別法要を開催します」と宣言されました。

続いて、協会顧問の衆議院議員・馬淵澄夫氏が、「感染症はたびたび世界中を席巻し、我が国も奈良時代には天然痘で3割の方々が亡くなられたといわれています。そうした中で耐え難き別れを乗り越え、その者を悼んできた気持ち、それこそが、我が国で今日まで供養という形で伝わり、この新型コロナウイルス感染症と向き合う中でも祈りとして続けられてきたものだと思っています」と、今回の法要を通して、供養の大切さを子供たちや未来へ繋ぐことの重要性を訴えられました。

協会顧問の衆議院議員・馬淵澄夫氏
協会顧問の衆議院議員・馬淵澄夫氏

この後、参加者により書写された写経を、会員の代表として㈱矢部園茶舗の矢部亨氏が納経され、法要の導師を務められる薬師寺・大谷徹奘執事長による読経が始まりました。
途中、今回の法要の趣旨「新型コロナウイルス感染症による世界中の犠牲者を供養するとともに、感染者の身心安楽、感染症対策に取り組む方々へのご恩・感謝、重ねて世界中の人々の健康安全を祈願する」と書かれた“表百”を読み上げられました。そして、参加者全員で敬いの気持ちと思いを込め、ご焼香。法要の儀式が滞りなく終了した後、続けて、導師の大谷執事長による講話へと移りました。

亡くなった方の命を無駄にしない生き方を

「今の日本の社会で何が一番欠けているのかといえば、目に見えないものに対する心遣いではないか。そのときに“供養”という言葉が日本にはある」。薬師寺の大谷執事長は、講話の冒頭でそう語られました。そして、自分にとっての供養の気持ちとは何かを、自分の師匠についてのお話と絡めて説明されました。

亡くなった方の命を無駄にしない生き方を
薬師寺・大谷徹奘執事長

大谷執事長は17歳のとき、後に自らの師匠となる、有名な僧侶の高田好胤氏に憧れて薬師寺の門をたたかれたそうです。高田氏は第二次世界大戦時に出征経験があり、生前には毎年、世界中の戦争の被災地に出向いて供養の法要を務められたとのこと。あるとき、戦争を知らない世代の大谷執事長が同行して、気乗りしないまま慰霊法要をしていることに気づかれた師匠は、次のように諭されたそうです。「戦争で亡くなられた方々が、私のお経で慰められるとは思ってはいない。しかし、供養せずにはいられないから供養させていただく。本当の供養は、残った者が亡くなった人の命を無駄にしないような生き方をすることだ」と。大谷執事長は、師匠の言葉を、東日本震災直後に現地を訪れたときに思い出したそうです。「私が唱えるお経では、慰められないが、震災の大変な光景を目にした自分自身が、ここで亡くなった方々のことをしっかりと認識し、その命を無駄にしないような生き方をすると同時に、人様にお伝えしていくことが、私の僧侶としての役目ではないか」。参列者の皆さんは、そうした大谷執事長の経験談を聞きながら、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々についても、その生命を無駄にしない生き方をすることが、自分たちにできる供養だと感じられたようです。

亡くなった方の命を無駄にしない生き方を

次に大谷執事長は、現代を生きる私たちに「目に見えないものに対する心を忘れてしまった」と警鐘を鳴らされました。それを会場の皆さんに実感してもらうため、自分の父親と母親の二人、祖父と祖母の四人、曾祖父と曾祖母の八人の名前を、順に声を出して上げてみるよう勧められました。「曾祖父ちゃんと曾祖母ちゃんになると、多分全員お手上げです。私たちは“先祖”と一言で片付けているけれど、自分の一つの命をいただくにも、たくさんの命の流れがあるんです」。そして、先祖を25代遡る800年の間の人数がどれだけの数かを問われました。なんと3355万4432人だそうです。大谷執事長は参列者にその数“33,554,432”を何度も念を押され、自分がどれだけ多くの先祖の上に存在しているかを強調されました。

供養するもの、感謝するものに畏敬の念を

供養するもの、感謝するものに畏敬の念を

現在、大谷執事長は、奈良の少年院の面接官も任せられているそうで、講話の後半は、そこの子どもたちの話をされました。「彼らを見ていて確実に言えるのは、今、家庭教育がなくなったことに問題がある。昔は家庭生活の中で“お父さん、お母さんが頑張ってくれているから、ご先祖様が頑張ってくれたから、自分の幸せがある。人を見て羨むなら、自分の努力をしなさい”といわれていたが、今はそれがなくなってしまった」と嘆かれ、そして、日本人が一番失くしてしまったのは“畏敬の念”であると言われました。「供養するもの、感謝するものには、“畏敬の念”を持たなければいけないのではないでしょうか?“念”という字は、上が“今”で下が“心”。いつも心に持つということです」。続いて、自身の修行時代の経験を披露。仏様に今日一日を感謝できるようになるまで、37年掛かったそうです。「人間は一度にフルモデルチェンジはできないが、毎日マイナーチェンジをしていく中で、いつの日か、フルモデルチェンジの新しい自分が育つと、若い人たちには話しています」。最後に、参列者に供養、畏敬の念を一緒に発信していただくようお願いをされて、お話を締めくくられました。

協会顧問のデューク更家氏
協会顧問のデューク更家氏

講演の後は、大谷執事長たっての希望で、“家の中で椅子に座っていても、おじいちゃん、おばあちゃんたちでもできるエクササイズを教えてください”とお願いされた、協会の顧問でもあるデューク更家氏による特別講座『元気体操』の時間に。時折笑いも溢れる和気あいあいとした雰囲気の中で、出席者全員がデューク氏の開発された体を治し、回復するための上半身三つ、下半身三つの動きを楽しまれました。デューク氏によれば「これだけやっていれば、多分これから10年先までも元気です」とのこと。

協会最高顧問の八木原保氏
協会最高顧問の八木原保氏

最後、協会の八木原保最高顧問より閉会の挨拶。「現在、革新的なテクノロジーによって、人々の生活が根底から変わろうとしています。それだけになおさら供養の心をもっと広め、この活動を一人でも多くの皆さんにご理解いただけるようにしていけたらと考えています」との言葉で、今回の法要は散会となりました。

なお、この特別法要『新型コロナウィルス感染症で世界中でお亡くなりになった方々への供養 ~コロナ禍で被害に見舞われた方々の供養と感染症対策に取り組む人々への感謝と安全・健康の祈願~』の様子は、8月25日よりYou Tubeにて、法要から元気体操まで配信しております。ぜひ皆様もご覧いただき、“供養”に対する理解を深める機会にしていただければ幸いです。

配信URL  https://www.youtube.com/watch?v=SjjHRelP7U4

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